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Feels So Good
読書メモ
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シリーズ二作目にしておそらくは最終作。前作から十年後、この上なくショッキングが出来事から始まり、高校の卒業式へとさかのぼる形式をとっている。タイトルの「憂愁」という言葉がよく合う作品。

ラスト数ページは、読みたいけど読みたくない、といった気持ちになるほどに切ない。推理小説、としての観点だけで見ると、さほど特筆すべき点は無いように思えるが、それがかえって良かったのかもしれない。
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「綺譚」の名に恥じない短編集。幽明志怪シリーズと比べると、ユーモアやテンポの良さを抑えて性と死をメインに据えている気がする。どちらが良いかはもう好みの問題だろうが、惹き込まれる文体の美しさはこちらに軍配が上がる。

解説でも触れられている『玄い森の底から』や、退廃的な雰囲気が堪らない『サイレン』はぜひ読んでいただきたい。

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伯爵の登場頻度が大幅に下がったせいもあるのか、高水準だとは思うが一作目ほどのインパクトは感じなかった。流れるような美しい文章は健在。

ホラー要素が幾分か薄れ、幻想的な雰囲気が強まっている。表題作の『ピカルディの薔薇』や、『夢三十夜』が良かった。

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読む前は何となく軽めのホラーかと思っていたが、とてつもなく完成度が高い幻想怪奇小説だった。現実と幻の境界があいまいな作品が多い中、『猫背の女』は特に恐ろしく、『奈々村女史の犯罪』は実に美しい幕切れ。

圧倒的なイメージが押し寄せる『水牛群』も外せない。いくらかのユーモアを交えた文章にはまったく無駄がないように思えた。

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最終巻。ホラー、SF、ファンタジーのどれとしても中途半端は感はあったが、モビイ・ディック侵攻のあたりを見るかぎり、徹底した悪ふざけだったのではなかろうか。

人として成長した兄弟の姿で締めくくられるものの、想像以上に悲惨な話だった。

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派手な展開もあり、話も進んでいるのだけれども、今ひとつ盛り上がりに欠ける気がするのは先が読めるからだろうか。

肝心なところではことごとく都合が良い助けが入るのも何だかなあ……。


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