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Feels So Good
読書メモ
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今となっては入手困難な処女長編。ありがとう図書館。『山尾悠子作品集成』に収録の、『ゴーレム』が母体。登場人物が増えて場面転換も多いため、注意して読まないと状況がつかめなくなる。それでも、「たましいの顔」というテーマはゆるがないため、取り残されることはない。

後半の展開は異なるが、どちらのバージョンも幻想味豊かで甲乙つけがたい。ただ、雰囲気は『ゴーレム』の方がよかった。主に登場人物の名前の点で。
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『山尾悠子作品集成』からの抜粋だけど、まずはこちらの初期作品選から。集成には無い自作解説と、栞として四編のエッセイが付き、豪華。両方買わせる作戦か。長編『ラピスラズリ』も良かったが、短編もそれぞれに違った味わいがあり、実に良い。

書名の元となったであろう、『夢の棲む街』、『遠近法』はいつまでもイメージが尾を引く。ここまでに上質な雰囲気を創りあげる作家はそうそういないのではなかろうか。伝説的、と称されるのもむべなるかな。

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翻訳者としてのイメージが強く、恥ずかしながら小説があったとは知らなかった。ひらがなを多用した文章ながら、実験小説の一面もあり、一筋縄ではいかない。童話めいた世界観だが、自伝的要素が強く内容はそれなりに重い。

独自の女性論等々を挟み、一見支離滅裂なようにも思えるが、相当に引き込まれて読んだ。親和性が高い表紙も実に良い。

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伝説と化した作家の約30年ぶりの長編。現代の日本から始まり、いつとも知れない銅版画に描かれたヨーロッパ、遥か未来の日本を経て、13世紀のイタリアへと舞台は変化する。どれも筋は難解だが文章は美しく、各章最後の一行は特に印象的。

「眠り」の主題から「春の目覚め」へと至る最終章まで、じっくりと味わいたい一冊。

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短編集で補完した後、古典部の面々は二年生へと進学。新たにやってきた新入生を中心としてストーリーが進む。話が地味な点は否めないが、長編であることを活かし、推理を積み重ねていく様子はシリーズの中でも完成度が高いように思える。

青春小説としても重大な分岐点に差し掛かったようで、ますます次巻に期待が持てる。

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昭和10年刊行の覆刻版。角川文庫版、ちくま文庫版で何回か読んだためか、大分ストーリーを理解できたような気がする。旧仮名、旧字の上に少々値段は張るが、コレクターズアイテムだけど、作品を最大限に味わうためには本書が決定版。

ところで正真正銘の初版は三省堂古書館にて発見。お値段38万円。高い……。
 


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