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Feels So Good
読書メモ
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本に関するエッセイと、書評がいくつか。「怪人タネムラ」とも呼ばれ、澁澤龍彦と同系統の人だけれど、本書は書評部分も含め非常にユーモラスで、堅くならずに読んでいける。次はがちがちの評論も読んでみたい。

戦後の読書事情が興味深かった。また、『読まないことの擁護』は特に面白かった。やっぱり答えは出ないのだな。
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『犯罪小説集』というだけあって、一般的な推理小説の枠には入らない作品もある。執拗なまでの遺体の描写、鮮やかなプロット、美しくさえある変態性欲等、とことんまで読者を飽きさせない。江戸川乱歩が心酔したというのも頷ける。『白昼鬼語』なんかは、ちょっと文体を崩せば、乱歩の作品だと言われたら信じてしまいそう。本人は嫌がるかもしれないが。

いわゆる純文学の作家ということで、かなり堅いイメージがあったのだけれども、予想以上に面白かった。今後の読書の幅が広がりそう。

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ここ最近、江戸川乱歩賞を受賞した事で話題の著者の、デビュー作。19世紀末を舞台にした音楽の話だけど、登場人物紹介に「DJ」なんてあってまずびっくり。皆川博子風の世界かと勝手に思っていたが、音楽+歴史のSFだった。

話し言葉がやや軽いような気はしたが、音楽の描写が巧みで非常に引き込まれた。作中に登場するようなクラブがあったらちょっと行ってみたい。音楽SFをいくつか書いているようなので、他も楽しみ。

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幽明志怪シリーズがついに完結。ほとんどの話で伯爵が登場し、ややユーモラスな雰囲気は一冊目に近いか。ただ、『玉響』のように、どうしようもなく切ない幻想譚もある。本書のキモは唯一の中編である『山羊の城』と、その続編だろう。ぜひ『蘆屋家の崩壊』を読み返してから手にとって欲しい。

もとから時系列にそって書かれたシリーズではなく、続けようと思えば続けられそうなものなので、これで完結というのには賛同しかねるが、ラストに表題作である『猫ノ眼時計』を持ってきたのは上手い。

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シュルレアリスム的な世界から始まり、サーバーパンクに着地する。『ブラバン』とは対極をなすような小説。これはこれで新境地という気はするけれど。

早川書房の叢書、「想像力の文学」の一冊で、その名に恥じず、独創的で骨太。読むのに体力を要するけど、他の作品も気になるところ。
 

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二十五年の時を経て再結成する吹奏楽部の物語。津原泰水にしてはものすごく普通の小説だけど、ジャンルに関係なくどれも一級品、とわかった。音楽はやっていたけれどブラスバンドではないし、そもそも年代が二周りは違うのに、いつまでも変わらないものはあって、とても懐かしい気持ちになる。

時折出てくる音楽豆知識も面白い。チューバに色んな種類があるなんて知らなかった。


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