コズミック流 / 清涼院流水

第二回メフィスト賞受賞作。上巻は密室殺人事件が延々と続き、解決は下巻に持ち越し。

色々と噂は聞いているので、続きを読むのが怖い気もする。風呂敷も広げすぎだし。

青年のための読書クラブ / 桜庭一樹

伝統あるお嬢様学校の、弱小クラブの話。過去の出世作と比べると若干年齢があがるが、やや浮世離れした少女を描かせると相変わらず上手い。

クラブの歴史を断片的に取り出しているが、第一章とラストの繋がりによってきれいにまとまっている。荒唐無稽なところもあるけど、良い雰囲気。

GOSICKs 夏から遠ざかる列車 / 桜庭一樹

外伝的短編集二冊目もやはり連作仕立て。トリック云々よりも話として面白い。犯罪がらみではあっても殺人事件はなく、夏休みの頃ということもあってか全体的に穏やかな雰囲気。表題作の『夏から遠ざかる列車』と『怪人の夏』が良かった。

時間線下り列車 清水義範パスティーシュ100 五の巻

・五巻は人間模様をあぶりだしたもの。
・他の巻に比べ、笑える話は少ないかも。
・『文明崩壊の日』が一押し。冒頭の『ビビンパ』なんかはこの人じゃないと書けないのではないかと思う。

GOSICKⅤ ベルゼブブの頭蓋 / 桜庭一樹

・いわくありげな修道院に魔術的夜会と、雰囲気は良い。
・謎解きは相変わらずおまけの域を出ないが、ストーリーは急展開。
・一応まとまるが、実質一つの話の上巻のようなもの。

GOSICKⅣ / 桜庭一樹

・第四弾はいつにも増してホラーテイスト。
・事件の謎解きはかなりわかりやすい。むしろシリーズ全体のストーリーを進める巻か。
・『私の男』の後に読むとギャップを感じる。