忍者ブログ
Feels So Good
読書メモ
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


1bda797f.jpg







古典となりつつある本格推理の傑作。ジャンルの特質上派手な驚きには欠けるが、一つ一つの論理を考え直していくと何とも言えない満足感が得られる。今読むと古さを感じさせる文章もマッチしている。

解説で指摘されている様な綱渡り的な面や、偶然性が関わってくるところもさほど気にならない。学生たちが揃いも揃って変人なのはそれらしくて良い。他の作品を読んでいないのでわからないが、探偵役のキャラクターは微妙。ところで、何故明らかに仲の良くない人たちで避暑に来たのだろうか。
PR

23bbe249.jpg







殺人事件から日常の謎まで混ぜ込んで、そこに奇妙な味を振りかけた連作短編集。リレーの様に一つ前の話の人物が出てくるため、次は誰なんだろうと想像しながら読むのも面白い。

なんとなく後味がすっきりとしない話が多い。この中で良かったのは『六月の花嫁』と『吾子の肖像』。『逢うを待つ間に』は書き下ろしということもあるのかまた違った風味だが、無くても良かったかも。


77dff933.jpg







9・11から二十年ほど後、極端に管理化された社会と内戦、大量虐殺が混在する近未来が舞台の軍事SF。ゲームか映画のような雰囲気。

戦闘シーンやゴミのように転がる死体といった描写はあるが、基本は静かで内省的な話。やや極端で抽象的なところがあり、着いていけなかったためか、「虐殺器官」を追う主人公の心情の変化には今ひとつ共感できなかった。しかし一気に開放されるラスト60頁は見もの。そこで出てくる主人公のある台詞は、この作品の本質をあらわしている。

61ea8217.jpg







いつも以上に静かでグロテスクな世界観。ただ短く、わかりやすい話が多いので最初の一冊にいいかも。扉絵もいい感じ。

どれも印象に残るが、特に良かったのは『イービーのかなわぬ望み』、『涙売り』あたり。共に若い女性の独白でラストも似ているが、受けとる感情は対照的。


470fc1e7.jpg








帯の煽り分が挑発的だったため、騙されないようにと思い読んでいたらすんなりと真相にたどり着けた。

とは言え、話自体は一気に読ませる良質のサスペンス。先入観を持たずに素直でいた方が楽しめるかも。

いくらなんでも現実離れしている、と感じるかもしれないが、そこはご愛嬌。


8aecf2c8.jpg







クリスティの『そして誰もいなくなった』が下敷き。もちろん本家を超えるほどではないが、それなりに楽しめた。

元ネタをなぞって次々と殺されていく中、一ひねり加えた真相は見事。ただ、もうちょっと伏線を張って欲しかった。

文章はあっさりしているのでテーマのわりに気軽に読める。先に元を読んでいないと面白さは半減するかも。


カレンダー
03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
ブログ内検索
アーカイブ
プロフィール
HN:
冬吉
性別:
男性
職業:
SE
趣味:
ピアノ、ウクレレ、読書
バーコード
カウンター
アクセス解析
2  - 3  - 4  - 5  - 6  - 7  - 8  - 9  - 10  - 11  - 12  - 
忍者ブログ | [PR]