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Feels So Good
読書メモ
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時代は少しさかのぼり、1920年代のドイツが主な舞台で、一人の貴族、アルトゥールを中心とした人々を廻る話。著者お得意の作中作が活き、夢と現実の境界が不確かな、きわめて幻惑的な雰囲気を持つ。

『薔薇密室』で度々名前の挙がっていた詩人、ヨハン・アイスラーの物語という一面もある。眩暈を感じるような掴みどころのなさが、ラストで一気に収束する様は見事。
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『死の泉』と同じく、大戦下のドイツが舞台。作者一流の世界観をひたすらに詰め込んだような作品で、趣味が合うのであれば、この上なく甘美な時間をすごせる事と思う。推理小説の要素も含んでいるため、かなりの長編ではあるがまったく気にならない。

「物語を必要とするのは、不幸な人間だ」とのフレーズが度々出てくる。このような物語を手に取れるのであれば、幸福にはなりたくない、とまで思わせる。

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第二次大戦下のドイツが舞台で、翻訳、という体裁を取っている。あとがきまで含めて作品の一部なので注意。大きく分類すると推理小説になりそうだが、それほど厳密ではなく、物語、という言葉がしっくりくる。

古城、カストラート、人体実験といった小道具に彩られた、重苦しくも幻想的な雰囲気が良い。後半で冒険活劇っぽくなる点は少し残念だった。

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実にはればれとした気分になる。お馴染み腐れ大学生がただただ手紙を書きまくる、というだけではあるが、垣間見える人間関係はとめどなく変化していき、著者一流の文体を駆使した手紙はテンポ良く読者を惹きつける。

最後に花開く主人公の文通力を見届けるまで、一気に読んで欲しい。いくつか繋がっている部分があるため、『夜は短し歩けよ乙女』とあわせてどうぞ。

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段々と確信に迫ってきた三巻。あわせるかのように、家族がテーマの話で構成されている。前半の二編は本そのものがメインではなかったが、ラストの『春と修羅』は、それ自体が主役のようでよかった。

古書交換会等、あまり縁が無く、かつ興味深い世界が舞台となるのは単純に楽しい。
 

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基本的に前巻と同じスタイルだが、一話一話が幾分長くなった。冒頭にこれまでのストーリーが洗いざらい書かれているため、未読の方は注意が必要。

今後の核となりそうな謎を提示して次巻に続く。だんだんと恋愛小説の比重が増えていきそう。


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