いっぺんさん / 朱川湊人

・ノスタルジックな心温まる話は少なく、後味の悪いものが多め。表紙に騙されてはいけない。
・デビュー作『白い部屋で月の歌を』と比べるとやや地味かも。
・『山から来るもの』の絶望感は抜群。

新編 ク・リトル・リトル神話大系 ２ / アンソロジー

・オーガスト・ダーレスの作品がいくつか収録。
・当たり外れがある。
・ロバート・ブロックのものが良かった。ラヴクラフトがモデルの人物が殺されてしまうのはご愛嬌。

黒い仏 / 殊能将之

・一見まともな推理小説のようだが中盤から妙な展開になり、ラストはもう無茶苦茶。
・バカミス＋○○○○○○○。個人的にはシリーズ化して欲しいくらい。
・巻末の参考文献はある意味ネタバレ。

美濃牛 / 殊能将之

・横溝正史へのオマージュらしい。
・正統な推理小説。長い。
・名探偵・石動戯作初登場。

ハサミ男 / 殊能将之

・殺人犯が探偵役。
・構成の妙。見事に騙された。
・再読したくなること請け合い。

新編 ク・リトル・リトル神話大系 1 / アンソロジー

・元祖クトゥルー神話アンソロジーの復刊。
・ほぼ同時に出たラヴクラフト全集の別巻と何作か被るものも、翻訳者の違いか大分読みやすい。
・Ｆ・Ｂ・ロングのものが良かった。
・「クトゥルー」でも「クトゥルフ」でもなく、「ク・リトル・リトル」になるのはなかなか慣れない。